2026/09/09 09:55
グラベルなのに、5モデルあります
171WORKSの店長、ハライです。
先日、Hi-Lightのロードシリーズについて動画で解説しました。ロードだけで7モデルという話をしたら、それだけで想像以上に長い動画になってしまったのですが。
今回はグラベル編です。
で、Hi-Lightのグラベル、何モデルあると思いますか。
5モデルです。
グラベルバイクって、普通のメーカーさんだと1モデルだけ、というのが当たり前だと思うんです。「未舗装路も走れるロード」という一つのカテゴリーですから、そんなに細かく分ける理由がない。
それがHi-Lightだと5つある。しかも全部チタンです。
安いほうから、G6が145,000円。一番上のG0 Proが540,000円。下から上まで、フレームセットで約3.7倍の開きがあります。
じゃあこの差は何なのか、というのを動画で全部話しました。
動画は実車を触りながら、スタッフのワッキーと2人で話しています。このブログでは、動画では触れきれなかった 店頭でのお客様の反応と、実際にG6でグラベルを走ってきた話 を書きます。数値と仕様の整理はブランドサイト側にまとめてありますので、そちらと合わせてどうぞ。
なぜ14万5000円でチタンなのか
まずこの価格の話から。
チタンフレームで145,000円、という数字を見て「安すぎて逆に不安」と思われる方は、正直けっこういらっしゃいます。店頭でもよく言われます。
Hi-Lightはチタンフレームの専業メーカーで、溶接から3Dプリント部材の製造まで自社でやっています。下位モデルはストレートのチューブを溶接するオーソドックスな作り方で、余計な工程がない。上位モデルになると接合部を3Dプリントに置き換えて溶接痕を消していく——その加工の差がそのまま価格の差になっています。
だから「安いモデルは手抜き」ではなくて、加工の量が違うだけなんですね。G6も、溶接そのものの質は上位モデルと同じ工場・同じ基準で作られています。
ちなみにG6は、ロードのR6とフレームの作り方がまったく同じです。違うのはタイヤのクリアランスを稼ぐための曲げ加工が入っていること。それで価格差が7,000円。この価格差の付け方は、個人的にかなり良心的だと思っています。
40Cを履かせて、見沼を走ってきました

現在うちの試乗車になっているG6には、パナレーサーのグラベルキング(無印)の40Cを履かせています。無印なのでトレッドは杉目のパターンだけ。ブロックタイヤではありません。
これでスタッフのワッキーに見沼のグラベルを走ってもらいました。
後ろから見ていて驚いたんですが、お尻が全然揺れないんです。 砂利の上を走っているのに、上体がほとんど暴れない。本人に聞いても「全然いける」と。むしろ余裕がありすぎて、あの区間だと楽勝すぎるくらいだったようです。
一方の私は35Cで行きました。こっちはけっこうスリリングでした。滑るし揺れるし。同じコースなのにここまで違うのかと。タイヤの選択がグラベルでどれだけ効くか、身をもって確認した形です。
そしてこれが一番意外だったんですが、舗装路に戻ったときもサクサク進む。
40Cのタイヤを履かせたら、もっともっさりすると思うじゃないですか。全然そんなことなかった。「これロードでも普通に使えるじゃん」という乗り味でした。
昔オールロードを組んだときと、何が違ったのか
実は以前、リドレーのクロスファイヤーでオールロード的な1台を組んだことがあります。
正直に言うと、あれは 走れども走れど、踏めども進まない という感じでした。安定感だけは確かにあったんですが、楽しくはなかった。
それと比べると、今回のG6は別物です。舗装路でも速いし、グラベルでも安定している。
何が違うのか、ワッキーと話していて出てきたのは3つでした。
- タイヤの進化 — これが一番大きい。グラベル用タイヤのここ数年の進化は本当にすごい
- リムブレーキだった — 当時はリム。ディスクとの差はやはり大きい
- フレームサイズが合っていなかった — これは組んだ側の反省です
機材が悪かったというより、時代とサイズの問題だったんだろうな、と。今のG6でようやく「オールロードって楽しいものだったんだ」と納得できました。
店頭でよく聞かれること
「身長155cmですが、乗れますか?」
これ、うちで本当によく聞かれる質問です。
G6は5サイズ展開で、一番小さいXSでも適応身長は160cm前後から。なので「僕には乗れないですよね」とおっしゃる方はけっこういらっしゃいます。
諦めないでください。
実際に155cmのお客様がいらっしゃったときは、700Cではなく650Bホイールで組むというご提案をしました。ホイール径を落とすことで、車体全体が扱いやすいサイズに収まります。これで十分に乗っていただけます。
これ、ちょっとした裏技的なやり方ではあるんですが、うちではこれをちゃんと完成車のメニューとして組み込もうと思っています。
「身長が低い」「手に麻痺がある」「腰が痛い」——そういう方でもちゃんと乗れる自転車を用意する、というのは171WORKSのテーマの一つです。その意味で、価格も含めてG6は一番テーマを体現してくれるモデルだと思っています。
完成車企画、進行中です。 G6・G7クラスについて完成車としての企画を進めています。決まったらまた動画を撮りますので、少々お待ちください。
「G6とG7.2、どっちがいいですか?」
ざっくり言うと 「荷物を積むかどうか」 で決めていいと思います。
G6でも十分に走れます。ただG7.2になると、フォークに片側3箇所のダボ穴が付いて、フルフェンダーにも対応する。左右にバッグを付ければそれだけでかなりの容量が確保できますし、トップチューブの上にもダボがあるので補給食やバッテリーを入れておける。
キャンプ道具を積んで旅に出たいならG7.2。 片側にテント、片側に寝袋、みたいな構成が素直に組めます。
あと、G6はケーブルがBB下から出る作りなので、そこが気になる方はG7.2以上を選んでいただくのが正解です。見た目の差は、メーカーもはっきり付けてきています。
「UDHは使えますか?」
G9.1以上です。 G6とG7.2はUDH非対応なので、ここは注意していただきたいポイントです。
UDH規格のディレイラーを使いたいと決めている方は、最初からG9.1以上で検討してください。後から変えられる部分ではないので。
「G0とG0 Pro、10万円の差は何ですか?」
BB周りに溶接痕があるかないかです。それだけと言えばそれだけ。
実は以前G0を組ませていただいたお客様に、「G0 Proはどうですか?」と伺ったことがあるんです。返ってきた答えが、
「でもBB、クランク付けちゃったら一緒だよね」
……たしかに。そうなんですよ。
そこは完全に価値観の話で、細かいところまで予算をかけられるかどうか、という問題になります。走りが変わるわけではありません。
→ Hi-Lightグラベル5モデルのスペック・価格を比較して見る(hilight.jp)
個人的に、久しぶりに「欲しい」となったモデルの話

ちょっと私事なんですが。
お店をやっていると、だんだん自転車に対する物欲がなくなってくるんですよ。「欲しい」より先に「これうちで扱えるかな」という視点になってしまう。職業病みたいなものです。
その状態で、メーカーからG9.1の写真が送られてきたときに、久しぶりに 「うわ、これ欲しいわ」 となりました。
学生の頃に「スーパーシックス欲しい」と思っていた、あの感じです。身を焦がれるような。
フレームワークの形が、なんというかGTっぽいんですよね。私、昔からGTのグラベルやオールロードがすごく好きなんですが、とにかく重い。オフロードに向けて丈夫に作ってあるので当然といえば当然なんですが。
その「丈夫だけど重い」というところを、チタンでぶち破ってきたのがG9.1だと思っています。ヘッド周りとリア三角がまるごと3Dプリントで、パッと見て接合部がどこにあるか分からない。
【写真:3Dプリント部分の寄りカット(入手できれば)】
もちろん値段は上がります。ただ、あの仕上がりを見てしまうと納得はしてしまうんですよね。
G0を組んだときの話
以前、G0を1台組ませていただいたことがあります。
まじで芸術品でした。

購入いただいたお客様は、38Cを履かせてオールロード的にすごく愛用してくださっています。乗り心地も良くて、かつ速い、と。G0は50Cまで入るので、その気になれば林道にガッツリ入ることもできる仕様です。
……ただ、あんな美しいバイクを林道で汚していいのか、という葛藤はあります。まあチタンなので、汚れても拭けば済むんですけど。「汚しても大丈夫」という安心感がチタンの良さでもあるので、遠慮せずに使っていただきたいですね。
ひとつだけ。G0を検討される方に最後までおすすめしたいオプションがチタンシートポストです。
G0はシートクランプが外から見えない処理になっているんですが、そこにHi-Light純正のチタンシートポストを入れると、フレームとの境目がほぼ見えなくなります。 同じチタン材で同じ表面加工なので、色も質感も完全に揃うんですね。
実際は分離した構造なのに、「あれ、これインテグレーテッドシートポストだっけ?」という見え方になる。この美しさは、たぶん写真では伝わりません。
固着だけは気を付けたいので、グリスをしっかり塗って、こまめに手入れしていただく前提にはなります。そこが気になる方はカーボンでも全然いいと思います。
ちなみに、フォークもチタンにすると全身チタンになります。 写真で見たことがありますが、「わー、全部チタンだ」と、ひれ伏したくなるやつです。荒川で走っていたら間違いなく二度見されます。逆に目立ちすぎて盗まれない説もある。
試乗車、あります
現在、G6の試乗車を店頭にご用意しています。
そのままご試乗いただけますので、お気軽に声をかけてください。他のモデルはお客様の車体なので試乗はできないのですが、試乗車は順次増やしていく予定です。

171WORKSから走ってグラベルを試せる場所というと、芝川あたりまで行っていただく形になります。とんでもなく遠いわけではないですが、多少は距離があります。グラベルの試乗が増えてきたら、ちゃんと地図を作ってご案内したいと思っています。
あと、うちにはグラベルにめちゃくちゃ詳しいスタッフがいます。
「このタイヤなら適正空気圧はどのくらい?」と聞くと、スッと答えが返ってくる人で、私たちも普段から頼りにしています。空気圧の詰め方やおすすめタイヤの話は、正直そのスタッフに聞いていただくのが一番早いです。
彼は平日に入っていることが多いので、平日にご来店いただけると会える確率が高めです。 運が良ければ、ということにはなりますが。
もちろん、完成車のご相談やサイズのご相談は私たちでも承ります。650Bでの構成を含めて、実車を見ながら一緒に考えましょう。
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